当イベントは、盛況にて終了しております。開催に伴い、多くの方々にご協力とご参加いただきましたことに厚く御礼を申し上げます。尚、開催内容の詳細は、以下をご覧ください。
開催日時と場所 松森果林氏の挨拶 大賞審査会 大賞各賞 大賞選考に関する講評 大賞各賞 各企業担当者のコメント
開催日時と場所
2011年9月1日(木) 17:25~17:45 会場:東京銀座:Salon de G(サロン・ド・ジー)
※手話による逐次通訳を実施
香りマーケティングフォーラム2011終了直後、香りマーケティングアワードプレゼンテーターの松森果林氏(当協会顧問、ユニバーサルデザイン・コンサルタント)が登壇し、挨拶の後、記念すべき第一回香りマーケティングアワード大賞各賞を発表させて頂きました。
松森果林氏の大賞発表に先立つ挨拶
『私は子供のころ聴力を失いました。しかし、人間とは不思議なもので一つの感覚を失った代わりに、他の感覚が研ぎ澄まされました。特に嗅覚が敏感になりました。空気の“香り”で雨が降り出すのが解ります。私たち聴覚障害者にとって、「嗅覚から得られる情報」は貴重なものなのです。これは、視覚障害者などの方々にとっても言えることです。今回、入賞した6社、そして大賞に選ばれた4社のような製品が今後増えていくことを期待します。』
2011年8月31日、大賞審査会で10社の中から大賞各賞が決定
●審査員は、以下5名の当協会理事が担当。
田島幸信 当協会理事長
吉岡亨 早稲田大学 名誉教授、高雄医学大学客員教授
肥田不二夫 日本大学 芸術学部 教授
今井眞 滋賀医科大学 精神医学講座 講師
千田光昭 株式会社 ロックオン
大賞各賞(その他の入賞製品紹介)
★★★最優秀賞・ヒノキ丸(有限会社ベルマイン)
★★優秀賞・香りペーパー(キヤノンマーケティングジャパン株式会社)
★特別賞・お香りらく(株式会社大香)
★特別賞・あろま名刺入れ(有限会社グリッタ)
大賞選考に関する講評
■審査員を代表して日本大学芸術学部教授 肥田不二夫氏(当協会理事)より
「最初に特別賞のお香りらくは、伝統的な和の香りを今の時代に合わせて、短い時間で楽しめるようになっているところが素晴らしいと思いました。同じく特別賞のあろま名刺入れについては、名刺に香りをつけることはこれまでにも無かったわけではないのですが、名刺入れの方に香りを付ける工夫が評価されました。
続いて、大賞(最優秀賞と優秀賞)は、ヒノキ丸と香りペーパーは接戦でしたが、惜しくも優秀賞に選ばせて頂いた香りペーパーは、“たかがコピーペーパー、されどコピーペーパー”というように、ペーパーに香りを付けるということ自体のプロセスや背景が素晴らしいのと同時に、地域の活性化にも繋がっているというスケールの大きさが優秀賞へと繋がりました。
そして、栄えある第一回の最優秀賞に輝いたヒノキ丸は、ヒノキの香りには癒しの効果があり、日本の伝統的なヒノキの香りの癒し効果を親しみやすい形で入浴時の癒しグッズとして製品化されたヒノキ丸を選ばせていただきました」。
左より、肥田不二夫氏(当協会理事、日本大学芸術学部教授)、小沢学氏(キヤノンマーケティングジャパン株式会社)、福山愛弓氏(株式会社大香)、今井節子氏(有限会社ベルマイン)、松森果林氏(当協会顧問、ユニバーサルデザイン・コンサルタント)、田島幸信氏(当協会理事長)
【香りマーケティングアワード2011大賞各賞 各企業担当者のコメント】
★★★最優秀賞 「ヒノキ丸」
有限会社ベルマイン 代表取締役
今井節子氏
■受賞製品について教えて下さい。
もともと私自身がひのきの香りを大好きで、5年前にマンションでひのき風呂へ入りたいと思ったことがきっかけですね。特に私の本業は電話代行会社をしているのですが、お客様で会社を経営されている社長さんの疲れを癒したいと思って作りました。香りは人を癒すと思っています。
また、花粉症でなかなか眠れないという方は、胸元に置いておくと鼻が通るようにもなるし、試験前の受験生にとっては精神安定にもなります。だから、穴にひもを通して携帯ストラップにしていただくことも出来ます。もし香りが無くなったら、キリで穴を空けていただければ、再び香るようになります。
■今回、アワードを受賞したご感想はいかがでしょうか?
本当に嬉しいです。このような賞をいただけて、非常に驚いています。これから、もっとたくさんの方にお使いいただきたいですね。ありがとうございます。
★★優秀賞 「香りペーパー」
キヤノンマーケティングジャパン株式会社
オフィスデバイス企画本部 アフターマーケットビジネス企画部
サプライ企画課 課長 小沢学氏
例えば、今回展示している福井の越前水仙の香りを再現したのですが、同じ越前水仙でも街によって微妙に違うので、それぞれの街ごとに株を送っていただいて、それぞれの香りの波形を調べて別の香りを付けました。そして、このプロジェクトのすごいところは、“ふるさと納税”発祥の地でもあり、納税者へのお礼のハガキに香りを付けたら、皆さんからノスタルジーを感じたとのお礼の手紙が多数届いたそうです。
また、栃木のイチゴの香りを依頼された時には、本当にイチゴの香りを再現すると生臭くなってしまうので、イチゴミルクの香りにしてみました。その他、Canon技術展というのがあったのですが、チラシに色々な香りを付けてみたところ、どんどんチラシを受け取っていくんですよね。だから、街角でポケットティッシュを配るよりもセールスプロモーションに繋がると思いますよ。近頃では、栃木県茂木町ではツインリンクもてぎ様の依頼で、スポーツカーのエンジンの香りを付ける検討をしています。
■今回、アワードを受賞した感想はいかがでしたか?
率直な感想としては、驚きと同時に自分達で良いのかという戸惑いがありましたね。まだまだ荒削りで実験段階の製品なんですが、外部の方からその可能性をチョイスしていただけたことに感謝です。
★特別賞「お香りらく」
株式会社大香 商品企画部
福山愛弓氏
■受賞製品について教えて下さい。
4年前から、“和の大自然の恵み”をお部屋で気軽に楽しんでいただきたいというコンセプトのもと、あまりお香に馴染みがない方でもお手にとりやすいようにコンパクトにしました。最近では、若い方が多い雑貨屋さんでも置いていただいております。今後も香りの種類を増やしていきたいですね。
■今回、アワードを受賞したご感想をお願いします。
想い入れがある製品なので、光栄の一言です。まさにコンセプトや見た目などを評価していただいたので、そういう部分が伝わったということ自体がとても嬉しかったです。